ライブハウスの楽しみ [バンド人生]
昨日、秋葉原グッドマンに行ってライブを見てきました。
"Tokyo COUNTER"
bossston cruizing mania / Alansmithee's MAD Universe / 都心 / de!nial
どのバンドもよくって、全体に楽しめました。
全体にさらっと進行した感じでしたが、それがよかった。月曜から金曜までぎちぎち仕事をして、ようやく解放されてほっと一息つく、そういうときの過ごし方としてちょうどよかった。
大好きな小説に、岡本かの子の「鮨」という作品があるのだけれど、最初の方にこういう文章がある。
"店へ来る客は十人十いろだが、全体に就《つい》ては共通するものがあった。
後からも前からもぎりぎりに生活の現実に詰め寄られている、その間をぽっと外ずして気分を転換したい。
一つ一つ我ままがきいて、ちんまりした贅沢ができて、そして、ここへ来ている間は、くだらなくばかになれる。好みの程度に自分から裸になれたり、仮装したり出来る。たとえ、そこで、どんな安ちょくなことをしても云っても、誰も軽蔑するものがない。お互いに現実から隠れんぼうをしているような者同志の一種の親しさ、そして、かばい合うような懇《ねんごろ》な眼ざしで鮨をつまむ手つきや茶を呑む様子を視合ったりする。かとおもうとまたそれは人間というより木石の如く、はたの神経とはまったく無交渉な様子で黙々といくつかの鮨をつまんで、さっさと帰って行く客もある。"
昨日グッドマンで過ごしている時に、この文章を思い出した。
「鮨」は青空文庫で読めます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000076/card1016.html
"Tokyo COUNTER"
bossston cruizing mania / Alansmithee's MAD Universe / 都心 / de!nial
どのバンドもよくって、全体に楽しめました。
全体にさらっと進行した感じでしたが、それがよかった。月曜から金曜までぎちぎち仕事をして、ようやく解放されてほっと一息つく、そういうときの過ごし方としてちょうどよかった。
大好きな小説に、岡本かの子の「鮨」という作品があるのだけれど、最初の方にこういう文章がある。
"店へ来る客は十人十いろだが、全体に就《つい》ては共通するものがあった。
後からも前からもぎりぎりに生活の現実に詰め寄られている、その間をぽっと外ずして気分を転換したい。
一つ一つ我ままがきいて、ちんまりした贅沢ができて、そして、ここへ来ている間は、くだらなくばかになれる。好みの程度に自分から裸になれたり、仮装したり出来る。たとえ、そこで、どんな安ちょくなことをしても云っても、誰も軽蔑するものがない。お互いに現実から隠れんぼうをしているような者同志の一種の親しさ、そして、かばい合うような懇《ねんごろ》な眼ざしで鮨をつまむ手つきや茶を呑む様子を視合ったりする。かとおもうとまたそれは人間というより木石の如く、はたの神経とはまったく無交渉な様子で黙々といくつかの鮨をつまんで、さっさと帰って行く客もある。"
昨日グッドマンで過ごしている時に、この文章を思い出した。
「鮨」は青空文庫で読めます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/000076/card1016.html
2009-11-14 21:17
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コメント(2)
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わー!
なんか、すごくいい。すごくいいですね。
濃厚な時間もいいけれど、さらりと流れてくほっといてくれるライブイベントもいいものですよね。
岡本かの子やっぱりいいですね。
宮武さん、川上弘美の「これでよろしくて?」はきっと宮武さん好きだと思うのでぜひ読んでみてください。
青空文庫の存在知らなかったのでちらりとのぞいて驚嘆しました。
こ…これで古典を読みまくれる!
by モニングスけいか (2009-11-17 17:46)
岡本かの子は、ホントにいいですよ。感覚が今の時代につながるところがあって。
講談社文芸文庫に岡本かの子の食べ物に関した小説・随筆を集めた「食魔」というのがあって、これもオススメです。
川上弘美、読んでみます。ありがとうございます。
青空文庫、すごいですよね。著作権が切れた作品をボランティアの人が入力してアップしているみたいです。
by take38 (2009-11-17 18:52)